流行を追うのではなく、取り入れる。apartirが考える現代のオーダースーツ

流行を追うのではなく、取り入れる。apartirが考える現代のオーダースーツ

オーダースーツは、本当に「堅い服」なのか

オーダースーツ 名古屋

「オーダースーツ」と聞くと、どこか堅苦しく、仕事のためだけの服というイメージを持つ方も少なくありません。

しかし、現代のスーツスタイルは大きく変化しています。

ネクタイを締める機会が減り、ジャケットにニットやTシャツを合わせる着こなしが定着した今、スーツは以前よりもずっと自由な存在になりました。

だからこそ、私たちapartirが考えるオーダースーツも、単なるビジネスウェアではありません。

大切にしているのは、クラシックのルールを理解した上で、今の空気感を自然に取り入れること。

流行をそのままコピーするのではなく、その時代らしさを上質な仕立てへと翻訳することです。

オーダースーツ オーバーサイズ

セレクトショップのバイヤーとして感じる市場の変化と、テーラーとして培ってきた技術。その両方を持つ私たちだからこそ提案できる、現代的なオーダースーツについてお話ししたいと思います。

 


バイヤーの眼:今、既製服の世界で起きていること

ここ数年のメンズファッションを振り返ると、大きなキーワードは「リラックス」と「クラシック回帰」です。

ストリート全盛の時代を経て、ファッションは再びテーラリングへ関心を向けています。

とはいえ、それはかつてのような細身でシャープなスーツではありません。

肩の力を抜いた柔らかなシルエット。

身体を締め付けない適度なゆとり。

歩いたときに生まれる自然なドレープ。

そんな余裕のあるエレガンスが、現在のトレンドの中心にあります。

海外の展示会やブランドのコレクションを見ても、ジャケットは構築的でありながら柔らかく、パンツはゆとりを持ちながら美しく落ちるシルエットが主流です。

また、素材にも変化が見られます。

均一でシャープな生地よりも、リネンやウールリネン、ホップサック、ヴィンテージ調の織りなど、表情豊かな素材が支持されています。

完璧に整いすぎていないこと。

少し力の抜けた雰囲気。

それでいて品格を失わないこと。

それが今の「モダン・サルトリアル」と呼ばれる空気感です。

サルトリアルとは、テーラリングをベースにした紳士服の考え方を指します。つまり現代のトレンドは、クラシックへの回帰でありながら、より柔軟で現代的な解釈へと進化しているのです。


テーラーの技:トレンドを「品格」に変える仕立てのルール

ここで重要なのは、「ゆったり=サイズを大きくする」だけではないということです。

既製服で見られるリラックス感を、そのままオーダーに持ち込むと、場合によっては野暮ったく見えてしまいます。

大人の装いに必要なのは、余裕とだらしなさを明確に分けることです。

例えばジャケット。

肩幅を広げすぎるのではなく、肩周りは自然にフィットさせながら胸まわりに適度なゆとりを持たせることで、美しい立体感が生まれます。

ウエストも過度に絞り込まず、自然なシェイプに留める。

すると身体を締め付けない快適さと、仕立て服らしい美しさを両立できます。

また近年は、やや低めのゴージラインも注目されています。

ゴージラインとは、ラペル(下襟)とカラー(上襟)が交わる位置のこと。

少し低めに設定することで落ち着いた印象が生まれ、クラシックな雰囲気が強まります。

ラペル幅も同様です。

極端に細いラペルより、やや広めのラペルの方が現在の空気感には馴染みやすく、ゆとりのあるシルエットとのバランスも取りやすくなります。

パンツではインタックや2プリーツが定番になりました。

プリーツとは腰部分に入るひだのこと。

腰まわりにゆとりを持たせながら、裾へ向かって緩やかにテーパードさせることで、美しいドレープと快適な穿き心地を実現できます。

こうした細かな設計の積み重ねこそが、トレンドを一過性の流行ではなく、大人の品格へと昇華させるのです。

 


apartirからの提案:一着でオンオフを愉しむ現代のオーダースーツ

私たちが今おすすめしたいのは、「仕事専用」でも「休日専用」でもないスーツです。

例えば、

・ソフトな芯地を用いた軽快な仕立て
・肩パッドを極力抑えたナチュラルショルダー
・やや低めのゴージライン
・9〜10cm程度の広めのラペル
・2プリーツのトラウザーズ
・天然素材で表情のある素材

こうした仕様で仕立てた一着は、ネクタイを締めれば十分にオケージョンやビジネスシーンに対応します。

一方で休日には、上質なニットやTシャツを合わせるだけで自然な大人のカジュアルスタイルになります。

特にアンコン仕立て(芯地や副資材を最小限にした軽い仕立て)は、現代的なスタイルとの相性が抜群です。

軽やかな着心地でありながら、テーラリング特有の立体感は失わない。

その絶妙なバランスが、今の時代に求められているスーツの姿ではないでしょうか。

スーツを「特別な日だけの服」ではなく、日常に寄り添うワードローブとして楽しむ。

それがapartirの考える現代のオーダースーツです。

 


結び

ファッションにはトレンドがあります。

しかし、流行だけを追い続けても、本当に長く愛せる一着にはなりません。

大切なのは、時代の空気感を感じ取りながら、その人自身に似合う形へと落とし込むこと。

私たちはセレクトショップとして世界のファッションを見続け、テーラーとして一人ひとりの体型やライフスタイルに向き合っています。

だからこそ、クラシックの普遍性と現代の感性を両立した提案ができると考えています。

「今の自分に合うスーツが欲しい」

そう感じたときは、ぜひapartirへお越しください。

流行を追うためではなく、これからの数年を心地よく過ごせる一着を、一緒に仕立てていきましょう。

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