「リバーシブルは片面しか着ない」を覆す。SCYE BASICSの“両A面”コート

玉虫色のコットンギャバジンを表に。黒のニットベストとワイドトラウザーを合わせ、クラシックなコートを現代的なバランスで。

SCYE BASICS / Cotton Gaberdine Reversible Coat

リバーシブルの服には、少しだけ不思議なところがあります。

「表と裏、どちらでも着られます」

そう言われて買ったものの、結局いつも同じ面を着ている。

そんな経験をしたことがある人も、きっと少なくないはずです。

理由は単純で、リバーシブルだからといって、本当に両面が同じ完成度で作られているとは限らないから。

表側はきれいだけれど、裏返すと縫い代や仕様が気になる。

裏面を表にするとシルエットが少し不自然になる。

あるいは、片面は好きだけれど、もう片面は「おまけ」のように感じてしまう。

SCYE BASICSの
「Cotton Gaberdine Reversible Coat」は、そこが少し違います。

表も裏も、どちらを主役にしても成立する。

[SCYE BASICS] Cotton Gaberdine Reversible Coat - apartir Online Store アパルティール セレクトショップ
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だからこそ、このコートには「リバーシブル」という言葉だけでは少し足りない。

“両A面”と呼びたくなる理由が、仕立ての細部にあります。

SCYE BASICS Cotton Gaberdine Reversible Coat|apartir Online Store

 



01|一着の中に、二つのクラシック

まず面白いのは、表と裏で素材そのもののキャラクターが大きく違うこと。

表面は、玉虫色のコットンギャバジン

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光の当たり方や見る角度によって色の見え方が変化する、奥行きのある素材です。

高密度に織られたギャバジンらしいハリがあり、コートとしての端正な輪郭をつくりながら、コットンならではの気負わなさも残っています。

ベージュという色も、この素材との相性がいい。

チノやミリタリーウェアのようなカジュアルな背景を持ちながら、光沢とハリによって少しだけドレス寄りに見える。

カジュアルなのに、どこか品がある。

今回のスタイリングのように、黒のニットベスト、ワイドトラウザー、革靴と合わせても、コートだけが浮くことがありません。




 

そして裏返すと、印象が一変します。

現れるのは、シェパードチェックのウール

英国的なクラシックを感じさせる細かなチェックと、ウール特有の温かみ。

コットンギャバジン面が「都会的なカジュアル」だとすれば、こちらはよりトラディショナルで落ち着いた表情です。


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同じコートなのに、素材が変わるだけで見える景色が違う。

これが、この一着の最初の魅力です。

 



02|「裏返してもきれい」の秘密は、見えないところにある

リバーシブルという構造で最も難しいのは、単純に二枚の生地を縫い合わせることではありません。

どちらを表にしても、一着の服として成立させること。

SCYE BASICSが面白いのは、そのための設計が細部まで考えられているところです。

たとえば、裾。

普通なら、裏返した際に表側の生地が少し覗いてしまったり、縫製の処理が「裏側らしく」見えてしまうことがあります。

このコートでは、リバーシブルで着用した際に裾から覗く部分まで、共布を使って整えた仕立てになっています。

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つまり、

「裏返したから裏が見えている」

のではなく、

「こちらを表として着ることを最初から想定している」。

この違いは、実際に着たときの完成度に大きく影響します。

細かな部分ですが、服好きにとってはこういうところがたまらない。

 



03|毛芯仕立てがつくる、コートらしい立体感

そして、もう一つ見逃せないのが毛芯仕立てです。

毛芯は、テーラードジャケットやクラシックなコートなどにも用いられてきた伝統的な仕立ての技法。

接着芯のように芯地を生地へ直接貼り付けるのではなく、生地と芯地を馴染ませながら立体的なフォルムをつくっていきます。

この違いは、服を着続けたときに現れます。

新品の状態で形が完成しているだけではなく、着用を重ねることで生地と芯地が身体の動きに馴染み、少しずつその人の着方に合わせた表情へ変化していく。

SCYE BASICSのコートが、単なる「リバーシブルアウター」とは少し違って見えるのは、こうした仕立ての考え方がベースにあるからです。

もちろん、毛芯だからすべてが永遠に型崩れしない、という単純な話ではありません。

それでも、素材だけではなく内部構造まで含めて服の形をつくるという考え方は、SCYE BASICSらしいところです。

SCYEは英国クラシックをベースに、現代的な視点から再構築するブランド。

そしてSCYE BASICSは、その考え方を素材、カッティング、内部構造まで含めたベーシックウェアとして展開しています。

 



04|一枚袖ラグランがつくる、肩の丸み

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もう一つ、このコートのシルエットを決定づけているのが、一枚袖のラグランスリーブです。

ラグランスリーブは、肩先に明確な線をつくらず、首元から袖へ自然につながっていく構造。

そこにSCYEらしい立体的なパターンを組み合わせることで、肩から腕にかけて柔らかな丸みが生まれています。

今回の写真でも、その特徴がよく分かります。

肩を落としているのに、単に大きいだけには見えない。

袖が身体から自然に離れ、そこから裾へ向かってゆったりと落ちていく。

「オーバーサイズ」ではなく、「余白のあるクラシック」。

この違いが、SCYEらしいところだと思います。

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特にコートは、インナーにジャケットやニットを重ねたときに窮屈にならないことも重要。

一枚袖のラグランスリーブは、見た目の美しさだけではなく、腕を動かしたときの自然な可動域にもつながっています。

 



05|今回のスタイリングは「クラシックを少し崩す」

今回合わせたのは、ブラックのニットベストにブラックのワイドトラウザー。

足元には艶のあるブラックの革靴。

そしてキャップと眼鏡。

一見すると、かなりクラシックな要素が多いスタイリングですが、キャップやゆったりしたパンツによって、決まりすぎないバランスにしています。

ここで玉虫コットンギャバジンのコートを羽織ることで、全体に少しだけスポーティなニュアンスが加わる。

個人的には、この「クラシックだけど、クラシックすぎない」バランスがこのコートの面白さだと思います。

 



06|チェック面に変えると、同じ服が少しヴィンテージになる

そしてコートを裏返す。

シェパードチェックを表にすると、一気に英国的な雰囲気が強くなります。

写真では、襟を立てることでチェックの存在感をしっかり出しています。

一方で、前を開ければベージュのギャバジンが内側から覗く。

完全にチェックだけで見せるのではなく、

「チェックの中に、ベージュが残る」

という着方もできる。

この余白がいい。

シェパードチェックは、グレンチェックほどドレスに寄りすぎず、タータンのような強い主張もない。

だからデニムやチノと合わせても自然ですし、スーツやウールトラウザーの上に羽織っても違和感がありません。

一着の中に、英国クラシックと現代的な日常着の両方がある。

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07|オンスタイルなら、スーツの上に

もちろん、このコートは休日だけのものではありません。

シェパードチェック面を表にして、ネイビーやチャコールのスーツ。

あるいはジャケット+ウールトラウザーのジャケパンスタイル。

そこに革靴を合わせる。

それだけで、かなり端正な冬のスタイルになります。

逆に玉虫ギャバジン面なら、スーツの上からでも少し力が抜ける。

つまり、

「仕事用のコート」と「休日用のコート」を一着にまとめる

という使い方もできます。

リバーシブルという機能が、単なるお得感ではなく、実際のワードローブの幅を広げてくれるわけです。

 



08|サイズは「ゆったり着る」が基本

サイズは38と40の2サイズ。

実寸は以下の通りです。

サイズ 裄丈 身幅 着丈
38 90cm 66cm 103cm
40 92cm 68cm 107cm

かなりゆとりのある設計です。

特に身幅66〜68cmという数字からも、身体に沿わせる細身のコートではなく、インナーにニットやジャケットを重ねることを前提にしたシルエットだと分かります。

写真の着用モデルは182cmで、40サイズ。

このくらいのゆとりがあることで、肩が自然に落ち、一枚袖ラグランの丸みもきれいに出ています。

長めの袖は、そのままでも折り返して裏生地を見せるのも良いです。

サイズ選びでは、単純に「身長○cmだから40」というより、

  • ジャケットの上から着るのか
  • ニット中心なのか
  • すっきり着たいのか
  • コートらしくゆったり着たいのか

で選ぶのがおすすめです。

 



09|「一着で二着分」では、まだ足りない

リバーシブルコートの魅力を説明するとき、

「一着で二着分」

という言葉がよく使われます。

でも、このSCYE BASICSに関しては、少し違うと思っています。

なぜなら、二つの面が単に違うだけではなく、

どちらにも、それぞれの理由があるから。

玉虫コットンギャバジンには、ハリと光沢。

シェパードチェックには、ウールの温かみと英国的なクラシック。

毛芯仕立てによる立体感。

一枚袖ラグランによる自然な丸み。

さらに、裏返したときに見える部分まで考えられた共布処理。

こうして見ていくと、このコートは「リバーシブル」というギミックを売りにした服ではありません。

二つの異なる素材を、一着のコートとして成立させるために、構造そのものを考え抜いた服。

だから、両面を着たくなる。

 



10|流行よりも、長く残るものを

洋服には、買った瞬間が一番楽しいものもあります。

一方で、何年か経ってから「ああ、これを買っておいてよかった」と思う服もある。

SCYE BASICSのこのコートは、後者に近いと思います。

玉虫のコットンギャバジン。

シェパードチェックのウール。

ラグランスリーブ。

クラシックなコートのバランス。

どれも流行そのものを追いかけるためのディテールではありません。

だからこそ、スタイリングを変えながら長く着ることができる。

スーツの上に羽織る日もあれば、スウェットとデニムで出かける日もある。

チェック面を選ぶ日もあれば、ベージュの面を選ぶ日もある。

服の好みや生活が変わっても、その変化に合わせて着方を変えられる。

それは、単に「長持ちする服」とは少し違う。

長く着る理由が残る服。

そんなコートだと思います。

 



SCYE BASICS Cotton Gaberdine Reversible Coat

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SCYE BASICS

Cotton Gaberdine Reversible Coat

¥165,000(税込)

  • 玉虫コットンギャバジン
  • シェパードチェック ウール
  • リバーシブル仕様
  • 毛芯仕立て
  • 一枚袖ラグランスリーブ
  • 日本製
  • Size:38 / 40

商品ページを見る|SCYE BASICS Cotton Gaberdine Reversible Coat

 



名古屋・納屋橋でSCYE BASICSを

apartirは、名古屋・納屋橋にあるセレクトショップであり、オーダーを扱うテーラーです。

SCYE BASICSをはじめ、BRU NA BOINNE、SCYEなど、クラシックをベースに現代のワードローブへ落とし込める服をセレクトしています。

オンラインで素材やディテールをじっくり見るのももちろんですが、今回のようなコートは、実際に袖を通したときの肩の落ち方、ラグランの丸み、生地のハリ、そして表と裏を入れ替えたときの印象まで見ていただきたい一着です。

名古屋駅から徒歩約13分、納屋橋・PIVOT納屋橋4F。

ご予約優先ですが、ふらっとご来店いただくこともできます。


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