「きちんと見える」のに、気負わない服を探している方へ
近年、メンズウェアの世界では「ジャケット離れ」が進んでいると言われています。
ビジネススタイルのカジュアル化やライフスタイルの変化によって、以前ほど毎日ジャケットを着る必要がなくなった一方で、「Tシャツ一枚では少し心許ない」と感じる場面は少なくありません。
そんな現代のワードローブにおいて、私自身が非常に可能性を感じているのがシャケットという存在です。
シャツの軽快さと、ジャケットの品格。
その両方を兼ね備えたアイテムだからこそ、オンオフを問わず活躍してくれます。
今回ご紹介するのは、お客様にオーダーいただいた apartir ORDER SHACKET 「SIGNATURE.3」。
サファリジャケットの機能美をベースに、テーラリングの視点から再構築した一着です。

バイヤーの視点|なぜ今、シャケットなのか
洋服のトレンドは常に変化しています。
しかし、その中でも近年特に顕著なのが「実用性」と「上質さ」の両立を求める流れです。
ラグジュアリーブランドからワークウェアブランドまで、多くのブランドがジャケットとシャツの中間的なアイテムを提案しているのもそのためでしょう。
背景には、働き方やライフスタイルの変化があります。
リモートワーク。
週末の外出。
旅行。
カフェで過ごす時間。
現代人が求めているのは、スーツほど堅苦しくなく、それでいてラフすぎない服。
その答えのひとつがシャケットです。
特に今回のSIGNATURE.3は、クラシックなサファリジャケットをベースにしているため、流行として消費されるデザインではありません。
英国やフランスのフィールドウェアに由来する歴史的背景を持ちながら、現代の日常着として自然に馴染む。
私はバイヤーとして、「長く着続けられる理由を持つ服」を大切にしています。
SIGNATURE.3はまさにその価値観を体現するモデルだと考えています。

テーラーの視点|ウォッシャブルウールとサファリジャケットの理想的な融合
今回お選びいただいた素材はウォッシャブルウール。
近年、高機能素材は数多く登場していますが、天然繊維ならではの快適性には代えがたい魅力があります。
ウールには、
・優れた吸湿性
・高い放湿性
・温度調整機能
・シワへの耐性
・天然の防臭性
といった特徴があります。


つまり、夏は蒸れにくく、冬は暖かい。
一年を通して快適に着用できる素材なのです。
さらにウォッシャブル加工によって、ご自宅でのケアも容易になりました。
毎日気軽に着られるアウターとして考えた時、この機能性は非常に大きなメリットです。
デザイン面では、SIGNATURE.3最大の特徴である4フラップポケットに注目していただきたいと思います。
胸ポケットと腰ポケットによる立体感は、単なる収納機能ではありません。
平面的になりがちな装いに奥行きを与え、シンプルなスタイリングでも成立する視覚的なアクセントとなっています。
また、オーダーならではの利点として、
・肩幅
・袖丈
・着丈
・身幅
・ポケットバランス
などをお客様に合わせて細かく調整できることも大きな魅力です。

既製品では難しい「ちょうど良いバランス」を実現できるのは、やはりテーラリングならではだと思います。
apartir流の着こなし提案|気負わず羽織る、品よく見せる
私がおすすめしたいのは、シャケットをジャケット代わりに考えすぎないことです。
むしろカーディガンやブルゾンの延長線上で考えるくらいがちょうど良い。
例えば、
白Tシャツにウールトラウザーズ。
オックスフォードシャツにデニム。
ニットポロにショーツ。
そんなシンプルな組み合わせの上から羽織るだけで、自然と装いが整います。
特に今回のウォッシャブルウールは生地の落ち感が美しく、Tシャツとの組み合わせでも上品さが失われません。
旅行にもおすすめです。
シワになりにくく、収納力もあり、温度調整もしやすい。
一枚持っているだけで旅先のワードローブが格段に広がります。
そして何より、長く着続けるほど身体に馴染み、その人らしい表情へと育っていく。
それこそがオーダーで服を作る醍醐味だと思っています。

まとめ|服を選ぶのではなく、自分に合う服を仕立てる
SIGNATURE.3は単なるシャケットではありません。
ワークウェアの合理性と、テーラリングの美しさを融合した一着です。
ジャケットほど構えず。
シャツほど軽すぎない。
その絶妙な中間領域にこそ、現代のワードローブに必要な価値があると感じています。
名古屋・納屋橋のapartirでは、実際に生地サンプルをご覧いただきながら、サイズ感や着こなしについてもご相談いただけます。
写真だけでは伝わらない素材の質感やシルエットの違いを、ぜひ店頭で体感してみてください。
服を基準にするのではなく、人を起点に考える。
そんな一着をお探しの方にこそ、オーダーシャケットという選択肢をおすすめしたいと思います。
